留学者プロフィール
名前:平田光明
学部学年:工学部機械知能・航空工学科3年(新4年)
留学先:スウェーデン、スウェーデン王立工科大学(KTH Royal Institute of Technology)
留学期間:2018年8月~2019年6月
こんにちは!
現在スウェーデンのストックホルムにあるKTHに交換留学中の工学部機械知能・航空工学科の平田光明です.今回,東北大学留学.comさんから記事の依頼をいただき,他の執筆者の方々と同じように留学の様子を綴ろうと思ったのですが,それ以上に後輩たちにどうしても伝えたいことがあり,そちらについて書こうと思います.
ズバリ,留年しない交換留学の仕方.
東北大学にはSAP,FLなどの短期留学から交換留学,ダブルディグリーなどの長期留学まで様々あるのですが,長期留学って休学してやってるんですかーとか,留学行くとやっぱり学年1個下がるんですかーとか,そーゆー質問をよく聞きます.
私は1年間の留学を留年せずに行っています!(予定です.)
どーやって留年せずに留学してるの?予定ですってどーゆーこと?と思った人だけ読み進めてください.そうじゃない人は他の執筆者さんの楽しそうな留学体験を読みましょう.
さて,これを読んでいるあなたは留年せずに留学することにきっと興味があることでしょう.
私の知る限りでは,東北大学の法学部,経済学部,理学部物理学科,工学部電気情報物理工学科,機械知能・航空工学科の学生は学部生時代に実際に留年せずに長期の交換留学へ行っています.他の学部学科でも可能なところはあるのでしょうが私は詳細を知りません.いずれ執筆されるであろう留年しない留学の仕方の記事を待つか,教務課に直接聞きに行きましょう.
法,経済,理物,情物の人,一番下までスクロールして私に連絡してください.実際に留年せずに留学した先輩を紹介します.
ということで,ここからは工学部機械知能・航空工学科(以下,機知)の後輩たちに向けて書きます.こんな記事東北大学留学.comさんに怒られるんじゃないかなとか思ってますが,書き進めます.

目次
・留年しないためには
工学部機知の学生が留年せずに留学するには3年後期(6セメ)からの半年,または1年が最も良いと言われています.
ここで問題になってくるのが留年しない為には6セメバリアを突破しなければならないということです.6セメバリア突破で重要なのは6セメに開講される必修科目「機械知能航空実験Ⅱ」と「計画と製図Ⅱ」です.これらの科目は4セメ終了時におこなわれる研究室配属(今年から5月?になったみたいですね)で配属されたコースによって内容が変わってくるため先取り履修ができず,留年せずに留学したければ必ずその代替となる科目を履修し,単位を取得してこなければなりません.
ちなみに機械系5コースはこれら2つの科目が必修ですが,エネルギー環境コース(エネ環)と量子サイエンスコース(量子)は「計画と製図Ⅱ」は選択科目なので留学先で絶対に獲得しなければならないのは実験Ⅱの単位のみとなります.
・留学前にすべきこと
英語の勉強や研究室の教授との留学についての話し合いなど,やらなければならないことはたくさんあるのですが,ここでは“留年しない為に”すべきことについて書いていきます.
まず,大学間協定の募集が始まるくらいの時期(大学2年の10月後半)に,留学したい学生に向けての留学の単位互換ガイダンスが機知で開かれます.ここで留学の単位互換について希望コースの教授と話し合うことになります.
この日までに行きたい大学と単位互換する授業について調べておきましょう.

単位互換する授業の調べ方ですが,行きたい大学のホームページから授業のシラバスが検索できるので,東北大学のシラバスと照らし合わせて似た授業を見つけましょう.機知の教務課で過去に単位互換に成功した人が履修していた授業リストなどももらえるので参考にするといいかもしれません.
私の場合,量子から留学にいった前例が極めて少なく,授業を調べるのに大変苦労しました….量子の担当教授の方と何度も何度も面談をし,10年ほど前に留学した方が履修していた授業を調べてもらい,ようやく単位互換の授業リストを作成することができました.しかし,ここで覚えておいてもらいたいのがたとえどんなに完璧に授業リストを作成したとしても,単位互換をしてもらえる保証はないということです.教授とのやり取りの中でこんな会話がありました.
私「これらの必修科目を留学先で単位取得してこれたら留年しないってことですよね?」
教「いや,それはわからない.」
私「(…?)」
教「単位互換申請はあくまで留学後におこなわれるもので,その時に取得してきた単位の内容を照らし合わせて判断されるから確約はできない.留年する可能性もあると思っていた方がいい.」
私「なるほど…わかりました….(…F**k!)」
ということで帰るまで留年するかどうかわからないんですよね.これはもうシステム的なものなんでどうしようもないみたいです.つまり,こんなにえらそうに記事を書いている私ももしかしたら留年するかもしれません.笑
年度が変わって新しい留学担当教授と面談したときも
教「大丈夫だよ!1年くらい留年しても問題ないよ!逆に日本のことなんて忘れて楽しんでこなきゃ!!」
私「ははは,そうですね…(真顔)」
という感じでした.実際に単位互換ができるのかどうか,どーやって申請するのか,そのあたりは帰国後に執筆する後編にてお話しようと思います.留年しないシステムはあるにはあるんですがそれを全面的にサポートしてくれるかどうかは教授によるかもしれません.その点,自分はとても研究室と教授に恵まれたなと思っています.ぜひ高橋(信)研究室へ!(勧誘)

さて,確約ではない単位互換授業リストが完成した後,交換留学の審査が始まります.ここを突破できないと単位互換もなにもないですよね.ちなみに私は,大学間協定は落ちました.笑 絶望でしたね.笑 なんとか学部間協定で合格を獲得できたのでよかったのですが,私から言えることは審査を通る上で英語スコアは重要かもしれないということですね.(TOEFL ITP 509)
学部間協定の審査は大学間協定から2か月遅れほどで始まるのでどちらもスケジュールを確認しておきましょう.さて,合格してからも留学先大学への諸書類や授業計画の提出,留学前研修,寮,居住許可,奨学金の申請,研修Ⅱの早期発表,留学届と単位互換予定書の提出などやることはたくさんあります.そんなこんなで忙しくしているともう3年の初夏になっており,留学も目前になってきます.
・留学中にすべきこと
留年しない為に留学中にすべきこと,それは確実に互換予定の単位を取得することです.そして,覚えておいてもらいたいのが,授業はめっちゃくちゃ大変です.思い出してみてください.東北大で今まで行ってきた実験の数々を.忌まわしき製図Ⅰを.
あれを英語でやるだけで大変でしょうに,さらにハイレベルなことやるんですよ.やばいっす.よく,留学は楽しいよーという言葉を聞きますが,単位互換で留年しないことを第一目標にするなら,それらの授業を受けている間はほんとにしんどいです.ほんと楽しくないです.笑 受験期を彷彿とさせる勉強量でした.笑

とまあ,ここまで脅しておけば,「留学ってもっと楽しいものだと思ってた…」とはならないでしょう.私はこうなっちゃいましたのでこの記事ではめちゃくちゃ脅しておきます.笑
何が言いたいかというと「勉強する覚悟を持った上で来ましょう」ということです.ハードではありますが頑張れば単位もらえます.私も無事必修科目の単位取れたので留年しない予定です.勉強大変といっても友達とパーティーしたり,めっちゃくちゃ旅行したり,楽しむ余裕はあります.どれくらい余裕あるかはインスタで私の名前を検索していただければわかると思います.笑
・就活院試との兼ね合いは?
留年しないとなると,就活時期や院試の勉強時期と被るんじゃないの?という意見があると思います.
がっつり被ります.
機知ではないのですが実際に留年せずに交換留学していた友人は留学しながらES書いたり面接したりWebテスト受けたりしていました.私は大学院に進むことを決めていたので就活は何もしていませんが,もし実験の授業を受けながら就活もしてたら地獄だっただろうなって思います.その友人は半年で留学を終え,現在日本で就活をしています.ただし,1年留学をしている人で,ボストンキャリアフォーラム,ロンドンキャリアフォーラムなどに参加して就活をしている人もいます.スケジュールはハードになりますが,留学して留年せずに学部卒で就職したいという場合でも頑張れば可能だと思います.
さて,院試についてですが筆者である私も大変焦っています.笑 正直,院試についての勉強道具など何も持ってきていないので6月に留学終了後帰国してからの勉強開始となります.果たしてどうなるのか.帰国後,単位互換申請などもろもろ終えた後に後編を書こうと思いますので,そこで結果が明らかになるでしょう.楽しみに待っててください.
・KTHどんな感じ?
最後に私が留学しているKTHの様子を紹介しようと思います.私と同じように量子系の授業を履修する人は極めて少ないと思うので,ざっくりとKTHの紹介をしたいと思います.
KTHの素晴らしいところは授業の質が高いです.悪く言えば授業が大変です.笑
東北大の頃は考えられなかったレベルの課題,宿題が出たりしますし,周りの学生のレベル,意識もとても高いです.というのもKTHで英語で授業を受けようと思うと,ほぼすべてが大学院の授業なんです.学部の授業はスウェーデン語で開講されているものがほとんどですし,留学生も院生がとても多いです.なのでKTHに留学するなら大学院レベルの授業をいきなり英語で受ける覚悟できましょう.私は覚悟が足りずに死ぬほど専門の英単語から勉強しました.笑 しかし,大変な一方で専門知識はかなり身に付きます.正直,私の研究分野からは少し離れている分野なのですが放射線源からうける放射線量の計算では同年代の東北大生に負ける気がしません.何言ってんだこの人って思ったそこのあなた,私も同じこと思いながら書いてます.笑 それくらい専門の勉強をする場として素晴らしい.ということです.

勉強の話ばっかりしていてもあれなので,KTHならではの楽しいことも紹介します.
KTHにはランゲージカフェというものがあって毎日お昼に図書館で言語(英語,スウェーデン語,中国語,韓国語などなど)を学びたい人とその母語話者の人たちがお話する場があります.日本語は月曜日です.このランゲージカフェではただただお話するだけなのですがこのランゲージカフェを通してスウェーデン人の友達がたくさんできます.あとお昼にサンドイッチが無料でもらえます.笑 私は毎週お昼ご飯と友達と話すのを目的に通っています.ここでできた友達とカフェに行ったりパーティーに行ったり,楽しい留学生活を送っています.
記事の主旨からはそれるのでこれくらいにしときます.楽しいことが少ない訳じゃないですよ!後編ではもっとKTHのことについて書こうかなーと思ってます.お楽しみに.
質問などあれば気軽にSNSで見つけてDM送りつけたり,メール唐突に送ったりしてきてください.基本荒野行動してて暇だと思うんでなるはやで返事します.
ではまた後編でお会いしましょう.
Twitter: @0912Mittsu
Instagram: hiratamitsuaki
E-mail: mittsu9912[at]yahoo.co.jp
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