
Bonjour !
現在、文学部の仏語・仏文研究室に所属しています、学部4年の村岡拓也です。2017年9月から2018年6月まで、フランスのレンヌ第二大学というところで留学をしています。“ぶっちゃけ”ということで早速ぶっちゃけますけど、振り返ると大して学校に行ってないんですよね。(真顔)
偉そうに言えませんし、人それぞれですが、ぶっちゃけ、学部での交換留学ぐらいならどこだろうが“生きてるだけで丸儲け”です。少しでも身近に感じてもらえるように、出来るだけの「リアル」をここに残したいと思います。ぶっちゃけます!
目次
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C’est parti !
レンヌという街
フランス北西部ブルターニュ地方の都市で、仙台と姉妹都市であり(全くの偶然でちょうど50周年の節目の年でした)、あのモン・サン=ミシェルに行くために“通過”される街…などなど調べれば分かるような情報はさておき。
実際に住んでみて思ったのは、「東北」だということです(笑)
僕は生まれも育ちも東北(山形)なので、説得力はあるかと思います。街並みや人の温かさが、そう感じさせてくれます。東北の人間で、田舎が好きなら絶対ハマると思います。
交通機関もしっかりしていて、治安も比較的良くて本当に住みやすいです。飲み会後の夜中2時ぐらいに一人で歩いて帰らされても全然平気です。気温の変化も日本ほど激しくないので冬場も過ごしやすいですし。

ただ、覚悟して欲しいのは、雨の日がめちゃめちゃ多いです。自他ともに認めるインドアだった自分が、太陽の有難味を感じるようになり、青空が見えようものならテンション上がって散歩にでも行くか!(行ってはない)ってなる程です。
晴れますけど、本当にすぐ雨が降ります。小一時間ジムで筋トレして、帰る頃にはパラパラと…。土砂降りっていう日はほとんどないですが、さめざめと降ります。でもその気まぐれツンデレな天気のおかげで、ずいぶんとフランス人らしい太陽を好む性格が出来上がって嬉しいです。晴れたレンヌは本当に気持ちよくて綺麗ですよ。

都会ではないけど、かといって田舎過ぎるわけでもなく、ゆったりと時間が流れて(時期によっては怒涛だと思いますが)留学には最適な街だと自信を持ってオススメします!
学校生活
2.1 レンヌ第二大学について
さて、問題の学校生活ですが(?)…結論から言ってしまうと、フランス語力が足りず諦めました。諦めざるを得なかったといってもいいのかもしれないんですけどね。
レンヌ第二大学というのは主に文系の学科がメインです。文学、歴史、心理学などなど…スポーツ学科とかもあったりするんですが、特に外国語には力を入れている印象があります。
その中でも僕が最初にやろうとしていた「ブルトン語」というブルターニュに現在も残る言葉、いわゆる「方言」です。ただこれが本当に難しい…。まぁ買った教科書がほぼ新品といっていいくらい、何が難しいかと言われて説明出来る程やってはないですが、フランス語でまたさらに別な言語を学ぶ、という難易度の高さは容易に想像できるかなと思います。
得意の気合いと根性、で乗り越えようと思う前に、まずなんで自分がフランスに来たのか、実際にやっとこうしてフランス語を使って生活が出来る環境に来ることができて、本当に自分はこの「ブルトン語」というものをやりたいのか、などなど色々考えて出した結論でした。海外で生活している以上、日本よりも思うようにいかないことが多いのは当然です。

フランスで学部留学をするなら、DELF(仏語版TOEFL的なもの)のB2(少なくともB1)を取得しているのが望ましい、と公式に設定されてますけど、実際持っていても厳しいと僕は思います。(同じように早稲田から来て現代美術を学んでいた子は期末に10000字レポートを2つ抱えていました。もちろん仏語で。)
僕ですか?もちろんB2はおろか、B1すら持っていませんでした。A2(笑)しか当時は持っていなかったのですが、実際に教授のレターがあれば、学部に登録することは可能でした。
ここまでで勘違いして欲しくないのは、僕は決して学部留学を否定しているわけではないです。大学によっても違いはもちろんあるでしょう。本当に学びたいことがあって、それに対する情熱と気合があれば、やり遂げられないことでは絶対ないですし、むしろ大いにやってみるべきです。
そもそも交換留学に単位やら成績やらにこだわるのがあまりよくなくて、自分のやりたいように何でもやってみるべきなんです。うまくかみ合ったのならそのまま頑張って継続して下さい。ですが、失敗したり上手くいかなかった時、そこに僕はこの留学というものの価値が最大値に向けて一気に跳ね上がる時かなと、経験として感じています。ぜひチャレンジしてほしいです。
2.2 語学学校CIREFE(シレフ)について
「え、じゃあその後何してたの?(笑)」と思ったそこのあなた!まぁ二ヶ月ぐらいのんびり自分なりに勉強したり、Kindleで読みたい本を読んだり、YoutubeやNetflix見たり…優雅に過ごしていましたよ(笑)。
忙しかったら一息つきたい自由な時間が欲しいし、あまりにも自由過ぎる日々は自分の存在意義みたいなものを見出せずに物足りなさを感じる、ないものねだりです。前期は十分自由に過ごした、じゃあ後期はしっかり何かやろうと思って大学と併設されてある語学学校CIREFEに登録をしました。

ただこのCIREFEは大学ではないので、別途に授業料がかかります。(2017-2018で、年間だと1500€、一学期のみだと750€)学生の自分たちからしたら結構この出費は大きいですよね。
でも仙台のアリアンスフランセーズに通うのと比べれば、断然安いですし(AF:一時間あたり約2000円、CIREFE:約500円)きちんと単位に交換できます。日本からレンヌに交換留学に来ている学生の大半はこのCIREFEに登録して日々過ごしています。実際に僕の先輩もそうでした。でも、おれはおれの道を行ってやる!って思っちゃったんですよねー。
難点を挙げるなら、単純に語学留学になる、ということでしょうか。何度も言いますが、語学学校ですので、仕事の為、旦那さんが仏人で仏で一緒に生活をしなければならない為、仏の大学院進学の為、などなど、本当に色んな国籍、年代の方々がいらっしゃいます。
もちろん仏人は先生のみです。多様な母国語のアクセントが混じった仏語が飛び交います。なんとなく相手の言いたいことは分かるけど、純粋にそれ仏語としてどうなんだ、と疑問に思ってしまう自分がいて、ぶっちゃけ僕は他の生徒と関わることに苦手意識がありました。そしてぶっちゃけ、現地、つまり他の仏人と繋がりを作るのはかなり厳しいです。
ただもちろん、他国の同じ留学生の繋がりは出来ますし、この学校自体もなかなか仏国内では評判が“自称”高く、実際授業を受けてみて、仏語を履修する上でなおざりにしていまいがちな文法事項だったり、うまく痛いところを突いてきてくれるなという印象があるので、メリットの方が大きいと思っています。
余分にお金はかかってしまいますが、無難ですし、仏語も伸びると思います。ちなみに学部に登録している場合、一学期間だけ無料で週二回の18時から20時までの二時間、筆記と会話の授業を取ることができます。
2.3 Tomodachi 訳:友達
レンヌ第二大学には色んなAssociation(サークル)があります。これはその中のうちの一つで、主に日本ですがアジアに興味がある学生がやってるもので、メンバーも全部で100人以上登録しているらしく、運営している本人たちもぶっちゃけ誰が誰なのか分からないようです(笑)。
とはいえ、何かしらのイベントで集まるのは大体いつも同じメンバーで、20人ぐらいですかね。そんな団体に勇気を振り絞って飛び込みました。なぜ勇気がいるのかというと、すでに出来上がっている仏人のグループの中に入ることはすごく難しいからです。CIREFEの先生ですらそう言っているので、そうなんですよね。希少に思われるはずの日本人である自分が放置プレイされることなんてざらです(笑)。
彼らにとっては、個人的な見解ですけど、同じ空間・時間を共有することが重要であって、特に今はやりの“忖度”なんてありません。

ですが、自分は恵まれた方で、今では心から信頼できるフランス人の友人がたくさん出来ましたし、何度も彼らに支えられてきました。彼らがいたから、僕は「孤独」というものに打ち勝つことが出来たし、いやらしくて嫌ですが、実際仏語も伸びました。アカデミックなのも十分素晴らしいですが、“生きてるだけで丸儲け”とはこういうことです。
充実した留学生活のために(どこかで見た気が)
字数が足りないくらい、お陰様で充実した留学が出来ているのですが、最後に僕から留学にあたって覚えていて欲しいことを二つ残します。
一.悩んだら筋トレ(散歩でも可)
やっとここでどっかにサラッといれた筋トレのくだりになります(やばい)。筋肉は仏語と違って目に見えて結果が出るし(やばいやばい)、何より現地の女の子にモテる体が手に入ります!(やばいやばいやばい!笑)いやぁモテなかったなぁ…。
自分なりのストレスを発散できる方法、僕なら筋トレですが、運動なり芸術に触れるなり、悩んだらとにかく一息つきましょう。一人で抱え込み過ぎず、無理だけしないことです。
一.感謝の気持ちを忘れない
いまや留学が当たり前、みたいな風潮がありますが、本当に大変ですし、「孤独」なものです。自分ひとりの力ではぶっちゃけ何も出来ませんでした。支えてくれる家族、日・仏の友人、本当に多くの方々のおかげです。したくても出来ない人はフランスにもたくさんいるんです。僕は出来た人間ではないので、たくさん迷惑をかけ、たくさん恥をかきました。自分の身の程をわきまえ、皆さんの後ろには支えてくれる人がいるということを忘れないようにしましょう。

どんなことがあっても、C’est la vie ! (人生こんなもんだ)とどっしりと構えて、充実した留学生活にしてください。心から応援してます!Bon courage et À bientôt !
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